4年目に入る「がん医療の今」
『全科のがん医療を知る放射線腫瘍医が「日本の実像」を照射』
独立行政法人国立病院機構
北海道がんセンター 院長
「市民のためのがん治療の会」代表協力医
西尾 正道
「月刊『集中』http://www.medical-confidential.com/(會田)
放射線治療医として3万人のがん患者と向き合ってきた。大学を入学した年には長崎県佐世保港で、エンタープライズに投石していた全共闘世代。昨年6月、国立がん研究センターで行われた公開討論会では「内部被ばく」の危険性を指摘した。「ラジカルに考える」ことの重要性を問い続ける真の専門家は憤りを隠さない。
Q1 F1 (福島第一原子力発電所)事故後の推移をどうご覧になっていますか。
事故に関しては専門家がもっときちんと発言しないといけない。ただ、ほとんどの受け売りでまともな意見は出ていません。社会に対して正しいことを言うというよりは「刺されないように」とだけ考える連中が多い。科学者や有識者といっても、その程度。これは深刻です。復興といっても、いくら家が建ったからといって、1年後には「4号機の状況によってはまた住めなくなります。すぐ逃げてください」となっても、おかしくないのです。正確にいえば、復興どころじゃない。「冷温停止」なんて見せかけ。言葉のあやにすぎない。F1の4号機の状態を見れば、とても安心して人が住める状態ではない。再稼働より何百倍も高いリスクがあります。今、復興に努力しても、無意味となることもあり得ます。こういうことをいうと、「あまりあおるな」と批判される。私はただ、事実をいっているだけです。
放射線被ばくは多くの医師に無関係
Q2 この国は事故以前と何も変わっていない?
政府はね。医療界だってそう。放射線といっても医師は日常診療で、使っていますから、放射線については逆に鈍感なのです。放射線被ばくでがんになった患者を診ることなどまずない。そもそも、被ぱくを考えるときの対象として「一般公衆の被ばく」、「職業被ばく」、「医療被ばく」の三つの概念がありますが、医療被ばくに関しては患者の利益を優先し、線量限度はありません。また医師や看護師は放射線防護に関する教育を受けても、医療者が{吏っている教科書はすべて国際放射線防護委員会(ICRP)の報告書を下敷きにしている。
Q3 ICRPの活動をどう評価していますか。
原子力政策を進めることを念頭に社会経済的にデータを作っています。ICRP勧告には「経済的および社会的な考慮を計算に入れた上、全ての線量を容易に達成できる限り低く保つべき」(As Low As Readily Achievable=ALARAの原則)とうたっており、線量限度を医学的概念のように見せかける、うそとごまかしで塗り固められている。「放射線健康障害の真実」の本にも書きましたが、ICRPと国際原子力機関(IAEA)は密約(WHA12-40)もあり、癒着している。教科書がICRPの考えに沿っていますから、試験ではその通りに回答しないと点がもらえません。私が同じ問題を解いたら、×だらけになってしまう(笑)。私は線源を直接扱う低線量率小線源治療を行っており、たくさん被ばくしている医師の一人です。指の指紋も浅くなり、「まずい」という実感が強くある。
Q4 事故自体は不幸なことですが、測定値を集めて、内部被ばく線量も考慮して健康被害を議論する機 会でもあった?
そう。それを全然しなかった。調査といっても全部やる必要はない。空気中に飛散したのであれば、同じ放射性物質の濃度を含んだ空気を吸っているんですから、換気量で換算すればいい。地域に1000人いるとすれば、10人でも構わない。その地域の集団の吸入した内部被ばく線量はランダム抽出で推計できます。
Q5 発生直後に測れなかったものは? もう取り返しがつきません。ヨウ素などまったく消失しています。約9割がヨウ素で約9%がセシウム、1%がプルトニウムやストロンチウム。プルトニウムやストロンチウムの方がずっと毒性が強いのですが、これはほとんど測定していない。α線、β線だから大変だということもありますが。
Q6 専門家ならまず測定を考える事態ではない?
この国の放射線被ばくの専門家と呼ばれる人々は、放射線医学総合研究所に多く勤務しています。放医研関係者は文科省管轄下でその指示でしか動きません。自ら何かをするという話ではない。今回も行政から要請がない限り、彼らは動きませんでした。対策のマニュアルには外部被ばく・内部被ばくの測定が明記されていましたが、まともに最低限のことすら守られなかった。やる気があれば、現地に飛んで、住民の1%でも尿を調べればいい。
「原子力の平和利用」としての陽子線治療
Q7 原子力政策は医療にも影響がありますか。
例えば、福井県には大飯発電所をはじめ13基の原発がある。その福井に陽子線治療装置が入っています。これは電力会社の支援によるもの。また、米軍基地の迷惑料として、沖縄や岩国に入れるといううわさもあります。「原子力の平和利用」を名目に百億円単位のお金が地元に落ちている。 では、福井にまともな放射線治療医がいるのか。私の目から見て、自分の親戚が現地にいたとしても任せられる人材・はいません。「専門医」として肩書を持っている人はいますが、私にいわせれば、そうした医師は若葉マークの運転手。
Q8 プロプエツショナノレとはいえない、と。
陽子線治療となれば、今までのX線やγ線を含めた従来の放射線治療に精通し、また外科治療や抗がん剤治療を含めた集学的な治療がきちんとできる高いレベルの医師が欠かせません。 現状では若葉マークの人に急にF1レースで走れといっているようなものです。人材育成などまともに行わず箱ものだけ造る。地域のためという美名の下に原子力政策は粛々と進められている。こうしたところから根本的に考え直さなくてはならない。 そもそも陽子線治療の適用は全体の2%、多く見積もっても5%です。
Q9 そんなに少ないんですか。
40年ほど前、がん治療に集中的にかけられる機械として粒子線治療が出てきた。当時はITの進歩をまったく考慮していませんでした。今ではコンピューターの最適化技術でいかようにも放射線をかけられる方法が出てきた。定位放射線治療や強度変調放射線治療(IMRT)や画像誘導放射線治療(IGRT)がそうです。別に陽子線を使わなければならないという話ではない。極端にいえば、前立腺がんにはかつて放射線の適用がありませんでした。すぐ後ろに直腸があり、障害が出るから。今は放射線をかけています。直腸を避けて形通りにかけられる技術ができたからです。きちんと治すだけの量をかけられますから、陽子線治療とデータ上では何ら変わりない。約300万円をかけて自費で治すのも、約100万円の保険診療で30万円支払って治すのも成績が同じだったらどうするのか。そんなことすら説明されていない。
Q10 推進する側に説明責任があるはずです。
一時期は「陽子線治療も保険診療とするように」と言っていました。ところが、今ではやっている人が声を上げない。適応疾患だけに限定されては商売にならないからです。でたらめといっていい。「もうこれ以上は要らない」と私は主張しています。
Q11 陽子線治療を推進しているのは誰でしょう。
最初は旧科学技術庁が進めていた。80億円の陽子線治療装置であれば、40億円を科技庁が出して、残りの40億円を自治体が出すと。その話に乗ったのが10年前に建てられた静岡県立静岡がんセンターの陽子線治療です。ところが、先にお話ししたように、コンピューターの技術で病巣にだけ限局して照射する治療が可能になった。例えば、小児がんのように非常に限定して、周辺にも放射線をかけたくない場合は保険適用にすればいい。ところが粒子線治療推進論者はこれにも積極的ではありません。疾患が限定されては商売にならないから。
Q12 官庁だけの問題ではなさそうですね。
企業もこれを足掛かりにしようとしている。今後、右肩上がりの成長が見込める分野は医療と介護くらいのものです。企業も医療に参入しようとしている。環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)でも、米国企業は日本の国民皆保険制度をつぶすことは考えていない。難しいと分かっている。しかし非常に高額な抗がん剤をはじめ、医療費は高騰します。 高額療養費制度や私的保険だけでは賄えないので「外」の手当てが必要になる。そこに入り込んでもうける機会を狙っている。そんなおいしいところを国内の保険会社ではなく外資に譲らなくてはならないのか。原子力政策だけじゃない。日本の社会そのものがメノレトダウンした政治と硬直化した行政により立ち枯れている。
国立がん研究センター理事長人事に象徴される制度疲労
Q13 例を挙げていただけますか。
典型的なのは国立がん研究センター理事長人事。選考委員会のメンバーさえ明らかになっていない。嘉山孝正前理事長は実績を上げ、外部の評価委員会の評価も高かった。改革の手法はやや強引でしたが、あのくらいやらなければ変わらなかったでしょう。後任の堀田知光氏はジェントルマンで、基本的には調整型のリーダーで、期待しておりますが、ああした人事は公明正大にすべきです。 政府のなんとか「委員会」というのも御用学者を集めたアリバイ工作となっているのです。
Q14 先生は随分、いろいろな分野をカバーしています。
放射線治療では全部の診療科のがん患者を診ています。年間新患者数が約1000人で、また47床の放射線科病棟を持っていましたから、臨床経験としては日本で最も多くのがん患者さんの診察にかかわっている医師の一人だと思います。治療した患者さんは最後まで経過観察する姿勢ですので、照射がまた必要な患者さんも含め年間約1500人の治療を行ってきましたし、看取りの医療も多くって行ってきました。真実や矛盾の解決策は机上ではなく、現場にあります。本当は患者さんや国民の立場に立った施策が必要なのですが、まだまだ不十分だと思います。
Q1 F1 (福島第一原子力発電所)事故後の推移をどうご覧になっていますか。
事故に関しては専門家がもっときちんと発言しないといけない。ただ、ほとんどの受け売りでまともな意見は出ていません。社会に対して正しいことを言うというよりは「刺されないように」とだけ考える連中が多い。科学者や有識者といっても、その程度。これは深刻です。復興といっても、いくら家が建ったからといって、1年後には「4号機の状況によってはまた住めなくなります。すぐ逃げてください」となっても、おかしくないのです。正確にいえば、復興どころじゃない。「冷温停止」なんて見せかけ。言葉のあやにすぎない。F1の4号機の状態を見れば、とても安心して人が住める状態ではない。再稼働より何百倍も高いリスクがあります。今、復興に努力しても、無意味となることもあり得ます。こういうことをいうと、「あまりあおるな」と批判される。私はただ、事実をいっているだけです。
放射線被ばくは多くの医師に無関係
Q2 この国は事故以前と何も変わっていない?
政府はね。医療界だってそう。放射線といっても医師は日常診療で、使っていますから、放射線については逆に鈍感なのです。放射線被ばくでがんになった患者を診ることなどまずない。そもそも、被ぱくを考えるときの対象として「一般公衆の被ばく」、「職業被ばく」、「医療被ばく」の三つの概念がありますが、医療被ばくに関しては患者の利益を優先し、線量限度はありません。また医師や看護師は放射線防護に関する教育を受けても、医療者が{吏っている教科書はすべて国際放射線防護委員会(ICRP)の報告書を下敷きにしている。
Q3 ICRPの活動をどう評価していますか。
原子力政策を進めることを念頭に社会経済的にデータを作っています。ICRP勧告には「経済的および社会的な考慮を計算に入れた上、全ての線量を容易に達成できる限り低く保つべき」(As Low As Readily Achievable=ALARAの原則)とうたっており、線量限度を医学的概念のように見せかける、うそとごまかしで塗り固められている。「放射線健康障害の真実」の本にも書きましたが、ICRPと国際原子力機関(IAEA)は密約(WHA12-40)もあり、癒着している。教科書がICRPの考えに沿っていますから、試験ではその通りに回答しないと点がもらえません。私が同じ問題を解いたら、×だらけになってしまう(笑)。私は線源を直接扱う低線量率小線源治療を行っており、たくさん被ばくしている医師の一人です。指の指紋も浅くなり、「まずい」という実感が強くある。
Q4 事故自体は不幸なことですが、測定値を集めて、内部被ばく線量も考慮して健康被害を議論する機 会でもあった?
そう。それを全然しなかった。調査といっても全部やる必要はない。空気中に飛散したのであれば、同じ放射性物質の濃度を含んだ空気を吸っているんですから、換気量で換算すればいい。地域に1000人いるとすれば、10人でも構わない。その地域の集団の吸入した内部被ばく線量はランダム抽出で推計できます。
Q5 発生直後に測れなかったものは? もう取り返しがつきません。ヨウ素などまったく消失しています。約9割がヨウ素で約9%がセシウム、1%がプルトニウムやストロンチウム。プルトニウムやストロンチウムの方がずっと毒性が強いのですが、これはほとんど測定していない。α線、β線だから大変だということもありますが。
Q6 専門家ならまず測定を考える事態ではない?
この国の放射線被ばくの専門家と呼ばれる人々は、放射線医学総合研究所に多く勤務しています。放医研関係者は文科省管轄下でその指示でしか動きません。自ら何かをするという話ではない。今回も行政から要請がない限り、彼らは動きませんでした。対策のマニュアルには外部被ばく・内部被ばくの測定が明記されていましたが、まともに最低限のことすら守られなかった。やる気があれば、現地に飛んで、住民の1%でも尿を調べればいい。
「原子力の平和利用」としての陽子線治療
Q7 原子力政策は医療にも影響がありますか。
例えば、福井県には大飯発電所をはじめ13基の原発がある。その福井に陽子線治療装置が入っています。これは電力会社の支援によるもの。また、米軍基地の迷惑料として、沖縄や岩国に入れるといううわさもあります。「原子力の平和利用」を名目に百億円単位のお金が地元に落ちている。 では、福井にまともな放射線治療医がいるのか。私の目から見て、自分の親戚が現地にいたとしても任せられる人材・はいません。「専門医」として肩書を持っている人はいますが、私にいわせれば、そうした医師は若葉マークの運転手。
Q8 プロプエツショナノレとはいえない、と。
陽子線治療となれば、今までのX線やγ線を含めた従来の放射線治療に精通し、また外科治療や抗がん剤治療を含めた集学的な治療がきちんとできる高いレベルの医師が欠かせません。 現状では若葉マークの人に急にF1レースで走れといっているようなものです。人材育成などまともに行わず箱ものだけ造る。地域のためという美名の下に原子力政策は粛々と進められている。こうしたところから根本的に考え直さなくてはならない。 そもそも陽子線治療の適用は全体の2%、多く見積もっても5%です。
Q9 そんなに少ないんですか。
40年ほど前、がん治療に集中的にかけられる機械として粒子線治療が出てきた。当時はITの進歩をまったく考慮していませんでした。今ではコンピューターの最適化技術でいかようにも放射線をかけられる方法が出てきた。定位放射線治療や強度変調放射線治療(IMRT)や画像誘導放射線治療(IGRT)がそうです。別に陽子線を使わなければならないという話ではない。極端にいえば、前立腺がんにはかつて放射線の適用がありませんでした。すぐ後ろに直腸があり、障害が出るから。今は放射線をかけています。直腸を避けて形通りにかけられる技術ができたからです。きちんと治すだけの量をかけられますから、陽子線治療とデータ上では何ら変わりない。約300万円をかけて自費で治すのも、約100万円の保険診療で30万円支払って治すのも成績が同じだったらどうするのか。そんなことすら説明されていない。
Q10 推進する側に説明責任があるはずです。
一時期は「陽子線治療も保険診療とするように」と言っていました。ところが、今ではやっている人が声を上げない。適応疾患だけに限定されては商売にならないからです。でたらめといっていい。「もうこれ以上は要らない」と私は主張しています。
Q11 陽子線治療を推進しているのは誰でしょう。
最初は旧科学技術庁が進めていた。80億円の陽子線治療装置であれば、40億円を科技庁が出して、残りの40億円を自治体が出すと。その話に乗ったのが10年前に建てられた静岡県立静岡がんセンターの陽子線治療です。ところが、先にお話ししたように、コンピューターの技術で病巣にだけ限局して照射する治療が可能になった。例えば、小児がんのように非常に限定して、周辺にも放射線をかけたくない場合は保険適用にすればいい。ところが粒子線治療推進論者はこれにも積極的ではありません。疾患が限定されては商売にならないから。
Q12 官庁だけの問題ではなさそうですね。
企業もこれを足掛かりにしようとしている。今後、右肩上がりの成長が見込める分野は医療と介護くらいのものです。企業も医療に参入しようとしている。環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)でも、米国企業は日本の国民皆保険制度をつぶすことは考えていない。難しいと分かっている。しかし非常に高額な抗がん剤をはじめ、医療費は高騰します。 高額療養費制度や私的保険だけでは賄えないので「外」の手当てが必要になる。そこに入り込んでもうける機会を狙っている。そんなおいしいところを国内の保険会社ではなく外資に譲らなくてはならないのか。原子力政策だけじゃない。日本の社会そのものがメノレトダウンした政治と硬直化した行政により立ち枯れている。
国立がん研究センター理事長人事に象徴される制度疲労
Q13 例を挙げていただけますか。
典型的なのは国立がん研究センター理事長人事。選考委員会のメンバーさえ明らかになっていない。嘉山孝正前理事長は実績を上げ、外部の評価委員会の評価も高かった。改革の手法はやや強引でしたが、あのくらいやらなければ変わらなかったでしょう。後任の堀田知光氏はジェントルマンで、基本的には調整型のリーダーで、期待しておりますが、ああした人事は公明正大にすべきです。 政府のなんとか「委員会」というのも御用学者を集めたアリバイ工作となっているのです。
Q14 先生は随分、いろいろな分野をカバーしています。
放射線治療では全部の診療科のがん患者を診ています。年間新患者数が約1000人で、また47床の放射線科病棟を持っていましたから、臨床経験としては日本で最も多くのがん患者さんの診察にかかわっている医師の一人だと思います。治療した患者さんは最後まで経過観察する姿勢ですので、照射がまた必要な患者さんも含め年間約1500人の治療を行ってきましたし、看取りの医療も多くって行ってきました。真実や矛盾の解決策は机上ではなく、現場にあります。本当は患者さんや国民の立場に立った施策が必要なのですが、まだまだ不十分だと思います。
略歴
西尾正道(にしお・まさみち)
1947年北海道函館市生まれ。74年札幌医科大学卒業後、国立札幌病院でがんの放射線治療一筋に39年。88年同科医長。04年4月、機構改革により国立病院機構北海道がんセンターと改称後も同院に勤務し現在に至る。豊富な臨床経験に基づき、日本のがん医療の問題点を指摘。改善するための医療を推進する。札幌医科大学臨床教授。日本医学放射線学会治療専門医。03年12月から[市民のためのがん治療の会」の協力医代表。著書は『がんセンター院長が語る―放射線健康障害の真実』、『放射線治療医の本音』のほか、多数。
1947年北海道函館市生まれ。74年札幌医科大学卒業後、国立札幌病院でがんの放射線治療一筋に39年。88年同科医長。04年4月、機構改革により国立病院機構北海道がんセンターと改称後も同院に勤務し現在に至る。豊富な臨床経験に基づき、日本のがん医療の問題点を指摘。改善するための医療を推進する。札幌医科大学臨床教授。日本医学放射線学会治療専門医。03年12月から[市民のためのがん治療の会」の協力医代表。著書は『がんセンター院長が語る―放射線健康障害の真実』、『放射線治療医の本音』のほか、多数。