市民のためのがん治療の会はがん患者さん個人にとって、
  最適ながん治療を考えようという団体です。セカンドオピニオンを受け付けております。
   放射線治療などの切らずに治すがん治療の情報も含め、
  個人にとって最適ながん治療を考えようという気持ちの現れです。
市民のためのがん治療の会
国会でのがん対策への取り組み
『医師として、政治家として、当事者として』

日本医師会総合政策研究機構 客員研究員
前参議院議員・内科医師
梅村さとし
私たちがん患者会が国会に請願したり厚労省などと交渉したりする席には、いつも梅村先生の姿があった。特に個別に相談をしたりしたことはないので、名刺交換をした程度で個人的なお付き合いはないが、真摯に患者会に対応していただいた記憶は鮮明に残っている。
「国会がん患者と家族の会」という議員連盟の元・事務局長でもあり、がん対策についてもご努力いただいていた。
そこで当時のご活動を踏まえ「市民のためのがん治療の会」ニュースレターの次号の巻頭言をお寄せいただいたが、ニュースレターの読者以外の方にもご覧いただきたいので、梅村先生のご了解を得て、「がん医療の今」に転載させていただいた。(會田 昭一郎)
 私は元々、糖尿病などの生活習慣病の診療・研究に携わる内科医でした。政治と何の縁もなく過ごしてきましたが、あるきっかけで2007年夏の参院選に立候補することとなり、初当選。その後1期6年間、参議院議員を務めました。そのある「きっかけ」とはがん患者さんのために政治家として奔走し、またご自身もがん患者の一人として政策に取り組まれた故山本たかし参議院議員でした。ご自身の体調では、夏の暑い大阪府選挙区での戦いは難しいとのことで急遽、その後任を私が引き受けることになったのです。その結果、私も議員在職時、「がん対策」に取り組むこととなったのです。具体的には超党派の議員連盟「国会がん患者と家族の会」の事務局長を務め、様々な政策に携わりました。例えば2012年度からの「がん対策推進基本計画」に、喫煙率引き下げ等のたばこに関する数値目標を入れ、最近では「がん登録推進法」がこの議員連盟から議員立法として提出され、国会で可決・成立しました。必然的に山本さんの多くの仕事を引き継ぐこととなりました。

 また私の任期中に秘書がすい臓がんに罹患し、2人3脚で闘病しました。手術、抗がん剤、放射線療法、自由診療、民間療法…。4年半にわたる闘病生活でしたが、47歳でこの世を去りました。医師の立場からは感じることがなかった様々な問題点を認識することになったのです。現在、私は医師として様々な活動を行っていますが、以上のような経緯から、可能であればもう一度国政(国会)で仕事をしたいと考えています。その時までに多くの方の声を聞き、多くの現場を歩きたいと思っています。
略歴
梅村 聰(うめむら さとし)

1975年大阪府堺市生まれ。大阪教育大学附属高等学校池田校舎を経て、2001年大阪大学医学部医学科を卒業。大阪大学医学部附属病院で研修後、大阪大学第2内科(現内分泌・代謝内科)入局。箕面市立病院、大阪大学医学部附属病院内分泌・代謝内科にて診療・研究に従事。2007年7月の第21回参議院議員通常選挙で大阪府選挙区より初当選。2012年10月厚生労働大臣政務官就任。2013年9月より日本医師会総合政策研究機構客員研究員。2014年5月より大阪大学大学院医学系研究科招へい准教授。日本内科学会認定内科医。


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